旋律、水の如し

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土木も旋律も滑らかに流水させるべし!

出来形管理とは?

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どうもこんにちは、土木施工管理技士 樋口竜です。
今回は施工管理項目の
『出来形管理』について
説明をしていきたいと思います。


出来形管理は第3者が一番最初に目にする『見た目』『機能性』『安定性』
が非常に重要になります。


そして最終的には発注者側が定める
出来形管理基準値
を満足させることが目標です。

目次

 

1.出来形管理に必要なこと

 

 

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 まず出来形管理(デキカン君)と品質管理(ヒンカン君)のつながりは非常に重要になります。
デキカン君は自分がいい仕事をするうえで、ヒンカン君にいい仕事をしてもらわなくてはなりません。
またヒンカン君もデキカン君の仕事ぶりで評価されてきます。
さて、デキカン君に必要なことは


出来形計測 (定める基準値をクリアしているか)
作業確認  (定める工法の手順で作業されているか)
出来形試験 (定める試験をクリアしているか)

 

大きくこの3点になります。


2.出来形測定、作業手順確認、出来形試験


出来形測定
工事を施工するにあたり、こう言われました。
発注者「適当にこういうのを作ってほしい。」
ところがデキカン君はこういう曖昧なものは作れません。なぜなら作ったものが後から壊れたりでもしたら大変ですので。

 

発注者「〇〇を△△使って□□㎝のものを作ってほしい。それで施工の基準は〇〇でお願いします。」
こういった具体的な目標があり、その目標を達成できたかの確認する事がデキカン君の大好きな仕事です。
□□㎝のものを作る、この明確な目標こそがデキカン君のモチベーションとなります。

 

作業手順確認
発注者が望むものを作る為に必要な材料を使用する際、ヒンカン君から要望がありました。
ヒンカン君「この材料は〇〇を使って△△分の間に施工してね!」
ヒンカン君の要望する指示に従い、施工を行います。
デキカン君は使用する重機や機械を選定して、作業の手順をよく確認します。

 

出来形試験
施工が終了し、デキカン君も一安心ですがこの後も重要です。
「出来上がったものは果たして機能するのだろうか?」
そこでそれを確認するのが出来形試験になります。
定めた試験方法にて試験を行い、これでようやく出来形管理の達成となりました。

 


3.出来形管理による影響

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いい仕事をしようとしたデキカン君にあちこちから問題が発生しました。
コウカン君(工程管理)「いい仕事をしたいのはわかるけど、それじゃ納期に間に合わないよ!」
アンカンちゃん(安全管理)「無理ばっかりしてたら、みんな身体を壊しちゃう!」
ゲンカン君(原価管理)「おいおい、冗談じゃない!そんなことしたら赤字だよ!」
カンカンちゃん(環境管理)「振動騒音がすごいよ!みんなの迷惑を考えて!」

 

デキカン君「ど…どうしよう…。」
ヒンカン君「それじゃあもう一回検討しなおそう!」


このように出来形、品質を求めるあまり様々な影響が及ぼされます。
しっかりとバランスが取れる施工管理をすることが重要です。

 

まとめ

『見た目』『機能性』『安定性』が重要です。
またその管理においては
『計測』『確認』『試験』が必要になってきます。
しかし出来形のみを優先するのではなく、品質、工程、安全、原価、環境が調和された計画を立てることがもっとも重要となります。

 

 

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